本宮ひろ志漫画大全集 集英社100周年 集英社100周年 本宮ひろ志漫画大全集

CONCEPT

漫画大全集のこだわり
漫画大全集のこだわり
魂
01

「本宮ひろ志漫画大全集」
刊行に寄せて

SPIRIT
  • 60余年の画業を総合的に
    集約する全集事業

    総原稿数65.000枚。主な代表作に『男一匹ガキ大将』、『硬派銀次郎』、『俺の空』、『男樹』、『サラリーマン金太郎』…など、漫画家・本宮ひろ志は多くの作品群を世に残してきました。その数は連載73作、読切38作にも上ります(「少年ジャンプ」デビュー以降、2026年8月時点まで)。「本宮ひろ志漫画大全集」は、1965年のデビュー以来、60年以上の長きにわたり日本の出版界および漫画界の第一線で活躍を続けてきた漫画家・本宮ひろ志の壮大な作品群を、総合的かつ体系的に整理・保存・提示することを目的とした総巻数152巻超(予定)、刊行年数6年超(予定)にも及ぶビッグプロジェクトです。本宮ひろ志がこれまでのキャリアにおいて執筆・発表してきた作品は様々な雑誌、単行本、文庫本などで出版されてきました。中には現在では入手が困難となっている初期の作品や短編、特定の誌面にのみ掲載された希少な作品なども含まれています。本プロジェクトは、「少年ジャンプ」デビュー以降の作品について、集英社本宮ひろ志漫画大全集編集室の編集基準に則り、網羅的に編纂することにより、本宮ひろ志の画業の全体像を俯瞰できる「決定版大全集」を後世に残していくことを目的としています。
  • 紙版とデジタル版
    世代を超えて
    読み継がれる為に

    本プロジェクトは、かつてリアルタイムで作品に触れ、その圧倒的な情熱とスケール感に感銘を受けた往年の読者層に対して、最高峰のクオリティで作品と再会できる機会を提供できるよう努めます。紙版ではA5判という大きな版と白色度の高い本文用紙を使用、更に本の背に通巻番号がなく、お気に入りの作品だけでもコレクションし易い仕様となっています。同時に、デジタルデバイスやオンライン環境での閲覧にも対応し、電子版を紙版発売とサイマル(同時)配信します。これにより、これまで本宮ひろ志作品に触れる機会の少なかった新しい世代やデジタルネイティブの読者層はもちろんのこと、更に後世の読者、漫画研究者に対しても作品世界への扉を大きく開きます。紙媒体の出版物は、経年劣化や散逸といった物理的制約と常に隣り合わせにあります。時代やメディアの垣根を取り払い、長年愛されてきた名作群の魅力をいつでも手に取り、鑑賞できるようにすることで、本宮ひろ志作品が持つ普遍的なエネルギーとメッセージを次世代へと継承してまいります。
  • 文化的資産としての
    保存と継承

    出版物およびデジタルコンテンツとしての本大全集は、単なる作品の再記録にとどまらず、「ジャンプ漫画の原点」であり、日本の現代漫画史・出版史における貴重な「文化的資産」を恒久的に保全・継承するという重大な意義を担っています。その為、漫画本文だけでなく、巻頭のカラー復刻館や巻末資料館では、熱気溢れるイラストカットや貴重な情報を紙幅の許す限り掲載。加えて、漫画解説者・南信長氏による作品・時代解説の他、「本宮ひろ志(作品)と私」をテーマとした漫画家・小説家・各界著名人などによる豪華解題が華を添えます。集英社は、長年にわたり日本の大衆文化を支えてきた本宮ひろ志作品の意義を後世に伝えるべく、時代や環境の変化に左右されない体系的な記録・保存作業を通し、本全集事業の完成を推進いたします。
甦
02

“熱量”完全復刻

RESTORATION
  • 原稿が持つ質感と
    表現の追求

    「本宮ひろ志漫画大全集」の制作工程における最重要課題の一つが、直筆原稿や原典が放つ「線の力強さ」と「作品の熱量」を忠実に出力、必要に応じて再現・復元することです。本宮ひろ志の漫画表現は、ダイナミックな筆致、力強い墨のニュアンス、繊細なハッチングや髪先や衣服でのシャープかつキレのある線画描写によって特徴づけられます。しかし、発表から数十年が経過した原稿や初期の掲載誌面は、時間の経過に伴う紙面の変色、インクの経年変化、保存状態に起因するグラデーションの損失といった課題を抱えています。本プロジェクトでは、可能な限りオリジナル原稿や現存するデジタルデータを入稿し、現在の製版印刷技術で当時の熱量再現を目指します。一方、オリジナル原稿やデータがない作品については、雑誌・コミックスの原本スキャンデータを用い、デジタル技術と専門的なレタッチ技術を駆使することによって、著者が描いた当時の原稿の質感を極限まで復元する作業を執り行います。
  • 精緻なデジタルレタッチと
    カラー再現技術

    雑誌・コミックスからしか版を再現できない場合のレタッチ作業においては、原画の持っている線を損なうことなく、滲みや掠れ、経年変化による汚れや変色を正確に補正・除去する精緻なデジタル修復作業が実施されます。
    モノクロ原稿の最適化:
    力強い墨の濃淡やスクリーントーンの網目を潰すことなく、更に肌の影のハッチングや髪先などのシャープな先端描写の再現性を高めて補正します。
    カラー原稿の忠実な復元:
    当時の雑誌掲載時に用いられたカラー原稿の色彩や塗りのニュアンスを精査し、最新の印刷・画像処理技術を用いて鮮やかな発色を再現します。これらの高度なレタッチプロセスを経ることにより、従来の雑誌や単行本、再録誌では再現しきれなかった原画本来の迫力とディテールを復元し、最高レベルの熱量復刻を目指します。
  • 現代の印刷技術と
    造本クオリティ

    高精細な製版技術とレタッチ作業によって作成された製版データは、紙媒体およびデジタル媒体の双方において高品質で出力されます。
    紙の刊行物においては、原稿のディテールを正確に紙面に定着させる印刷技術を用い、白色度の高い用紙の選定から製本仕様に至るまで、長年の保存に耐えうる耐久性と美しさを追求します。特にカバー題字はデザイン書家・山﨑秀鷗氏による揮毫を、美しい金箔色の版で豪華に飾ります。デジタルコンテンツにおいても、画面越しであっても原稿の熱量がダイレクトに伝わるクオリティを実現いたします。過去の出版物における制約を超え、著者の創作の軌跡を最も美しい状態で未来へと残すことが、本プロジェクトにおける技術的取り組みの根幹です。
志
03

漫画家 本宮ひろ志について

HIROSHI MOTOMIYA
本宮ひろ志
1947年6月25日、千葉県生まれ。中学卒業後、パイロットを目指し少年航空自衛隊に入隊。その後、漫画家を志し、1965年に貸本漫画『遠い島影』(本宮博名義)でデビュー。1968年より「少年ジャンプ」で連載を開始した『男一匹ガキ大将』が爆発的なヒット作に。
その後、初期「週刊少年ジャンプ」躍進に大きく貢献。以降、『硬派銀次郎』『俺の空』など、逆境に立ち向かい成長する主人公像や既成概念に捕われない自由な発想で社会派テーマを描き、人気を博す。
『サラリーマン金太郎』はビジネスマン層を中心に絶大な支持を集め、ドラマ化・映画化されるなど社会現象を巻き起こした。その他の代表作に『男樹』『天地を喰らう』『猛き黄金の国』『夢幻の如く』など多数。
60年以上にわたり第一線で活躍し、その作品は世代を超えて多くの読者に影響を与え続けている。
  • 週刊漫画誌に
    金字塔を打ち立てる

    本宮ひろ志は1965年、貸本漫画誌掲載の『遠い島影』でデビュー後、1968年に連載を開始した『男一匹ガキ大将』を契機に数多くのヒット漫画を生み出し続けています。集英社だけでなく、小学館や講談社、秋田書店など多くの出版社を跨いで執筆を続け、読切を含む作品数の多さも群を抜く漫画家の一人です。『少年ジャンプ』の週刊化タイミングをはじめ、『週刊ヤングジャンプ』『週刊モーニング』『週刊ビッグコミックスピリッツ』『MANGAオールマン』『グランドジャンプ』などの創刊号掲載も多数。独自のプロダクション体制を整え、その他数多の漫画誌、週刊誌で執筆し、媒体人気を牽引しました。作品の中では一貫として、「人が自由に生きること」「人が自らを律し、自立して生きること」「頭で考えるだけでなく行動に移すこと」の重要性を血の通った熱いメッセージに乗せて描き、権威や偏見に立ち向かう人の「強さ」、そして人ゆえの「弱さ」に独自の焦点を当てて来ました。当編集室では本全集の意義を、本宮ひろ志が魂を込めて描き続けたこれら作品をできるだけ当時の熱量のまま残すことであると考えています。
  • 集英社刊行の紙版作品だけで
    累計発行部数1億部超
    メディア化なども多数

    『男一匹ガキ大将』は『ハレンチ学園』などと共に「週刊少年ジャンプ」飛躍の柱となる。
    「週刊少年ジャンプ」初のアニメ化、映画化。
    『さわやか万太郎』が大ヒット。
    『硬派銀次郎』OVA化。
    『天地を喰らう』ゲーム化、パチンコ&パチスロ化。
    『赤龍王』ゲーム化。
    『俺の空』シリーズ、アニメ化・ドラマ化・パチンコ&パチスロ化。
    『ドン 極道水滸伝』OVA化。
    『男樹』シリーズ、アニメ化・映画化・OVA化。
    『サラリーマン金太郎』アニメ化・ドラマ化・映画化・パチンコ&パチスロ化・ゲーム化・オペラ化など。紙版累計発行部数は3,500万部。デジタル版は現在も大ヒット中。
    『猛き黄金の国』シリーズ、「岩崎弥太郎」宝塚舞台化。
    『喝!!風太郎』、映画化。
    デビュー以来、60余年。今なおペンを執り続けています。